途中で中断すると後が大変な処置

こんにちは

立川デンタルクリニックすずき院長の鈴木です。

歯科治療って何回も回数がかかるってイメージありますよね?

治療の途中でついつい中断してしまった。そんな経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

基本的には歯科治療は中断してほしく無いのですが、その中でも、絶対に中断しないでね!っていう処置がいくつかあります。

今日はそれらの処置についてお話しします!

歯科治療を中断して欲しくない処置

第一位! 根っこの治療!

第二位! 型どりした後の金属出来上がるまでの期間

第三位! 歯を抜いた後の治療

第四位! 歯周病の治療

まずは、第一位から解説します。根っこの治療は回数がかかる治療です。これには理由があります。根っこの中を綺麗にする。というのは、根っこの中の汚れている原因を綺麗にしていくという目的と、根っこの中で繁殖してしまった細菌を殺す。という二つの処置を同時に行っています。この処置が回数のかかる理由としては、根っこの中にいきなり強力な消毒薬を入れると、強い痛みや腫れが出てしまう場合がある。というのが一番の理由です。

細菌が沢山根っこの中に住みついている場合、強力な消毒薬を入れると、そこにいる細菌は一気に死ぬのですが、細菌が死ぬ際にガスを出したり、膿を出したりします。根っこの中で大量のガスが発生すると、ガスの出口のない歯の中は非常に圧が高い状況になります。これが歯が痛くなる原因です。

そして、大量の膿が発生すると、歯茎が腫れたり、根っこの中からいつまでも膿が出てくるようになります。

このような状況になってしまうと、腫れが収まり、膿が出てくるのを止まるのを待つしかありません。

こうならないように、弱い薬である程度細菌を殺し、次にもう少し強い消毒薬にして細菌を殺す。そんな事を繰り返さないといけないのです。

しかし、ここに問題が…

消毒薬がある程度聞いてくれるためには、最低4~5日は間を開けないといけないですし、逆に期間が空きすぎてしまったら、消毒の効果がなくなり、また同じ薬を入れなくてはいけなくなります。

一般的な薬で、2週間から1か月ほどで消毒薬の効果はなくなってしまうと言われています。

毎日治療することもできないし、間を開けすぎても治療が進まないのが根っこの治療なのです。

そして、一番勿体ないのが…

根っこの中が綺麗になり、最終的な薬を入れました!後は、土台を入れてかぶせ物を作れば終わり!っていう、タイミングで中断してしまった場合。

土台が入る前に長期で中断してしまうと、根っこの中に入れた最終的な薬にまた、細菌が繁殖してしまいます。

口の中や唾液の中には、数えきれないほどの細菌が住みついています。

その唾液が仮蓋が外れ、根っこの中の最終的な薬に到達すると…

そこで、どんどんと繁殖していきます。そうなってしまうと、また一からやり直し…

せっかく詰めた薬を全て取り、一番弱い消毒薬を入れるところから始まります。

この処置が、やっていて僕らも非常にむなしくなる処置です。

あと、1回2回間を開けずに通院してくれたら…

そんなことを思いながら処置します…

通院回数も増え、今までの治療も無駄になり、歯科医師側のテンションも下がる。誰も得をしないので、根っこの治療の中断は極力しないようにしましょう。

もし、前もって、中断せざるを得ないという事がわかっているのであれば、それを歯科医師側にしっかりと伝えてください。

再治療が出来るだけ回数が少なくなるように色々な方法を考えてくれるはずです!

次回は歯科治療中断してほしくないシリーズ第二位について解説させていただきます!

保険治療についての詳細はこちらのページへ

著者紹介

鈴木博貴(歯科医師)

2006年 岩手医科大学歯学部卒業

2007年4月20日 歯科医籍 第158595号 登録

2013年11月 立川デンタルクリニックすずき 開院

「口は身体の入り口 身体の健康は口の健康から」を医院理念とし

分かりやすく、笑顔で、一般歯科、口腔外科、小児歯科、矯正歯科の全ての分野で転院せずに歯科治療を終えることの出来る一貫性を持つことをモットーに治療している

座右の銘は「あの時の自分と今の自分を比べるのは、今の自分に失礼」というイチロー選手の言葉

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