歯の神様 アポロニア

こんにちは😊

立川デンタルクリニックすずき

歯科衛生士の川﨑です。

先日は久しぶりの大雪⛄️でしたね。

皆さんはお仕事に支障はございませんでしたか?

当院は18時で診療を終わりにさせていただき、通院中の患者様には大変ご迷惑をおかけいたしました🙇‍♀️

今週は水曜、木曜日と暖かくなるようです☀️

寒暖差が激しくなるこの時期、そして花粉症の方も悩まされる季節ですね。体調には十分お気をつけください☺️

今回は、西洋の歯の神様「アポロニア」についてご紹介します。

歯の神様「アポロニア」 

紀元248年、ローマ帝国が建国1000年の隆盛を誇っていた時代、初期のキリスト教徒は帝国の宗教と皇帝礼拝を拒否したことで、迫害を受けていました。

当時のフィリップ皇帝はキリスト教には好意を持っていたものの、その頃、アレクサンドリアにキリスト教に反感を持つ預言者がおり、流行している悪疫や天災、地変はエジプトの神をないがしろにしているタタリであるという噂を流しました。

そして、この預言者によって扇動された暴徒は、盛んにキリスト教徒の迫害を始めます。
熱心なキリスト教徒のアポロニアという女性は、燃えるような信仰心を持ち、アレクサンドリア市民をキリスト教に帰依させる大きな力を持っていました。

彼女はその大きな力から、ついには暴民に捕らえられてしまいます。
そして、エジプトの神に謝罪して改宗するよう強いられましたが、彼女のその堅い信念は変わりませんでした。

最後は、顎を砕かれ、歯を抜かれ、生きたまま火あぶりにされそうになりましたが、彼女は逆に自ら炎の中に飛びこみ、信仰による殉教を市民に示したと言われています。

炎に焼かれながらアポロニアは「歯痛に悩む人が私の名をとなえればその苦痛から逃れられるだろう」と叫んだと伝えられています。

この信念が称えられ、亡くなった紀元249年から約50年後の紀元300年に「聖」の名を与えられ、「歯の神様」としてあがめられるようになったと言われています。2月9日がその祭日となりました。

当時も歯の病や苦痛に悩まされる人は現在同様たくさんいたため、聖アポロニア崇拝は急速にヨーロッパ各地に拡がっていきました。同時に、ヨーロッパの教会や聖堂にはアポロニア像や数多くの絵画が飾られるようになりました。本来彼女は年老いた婦人でしたが、一般の宗教画と同じく若く顔立ちの整った女性に描かれています。また、その肖像はいつも鉗子を持って描かれ、その鉗子にはいろいろな種類があります。これらの彫刻や絵画を見ると、当時歯の痛みを取り除くにはやはり「抜歯」が一番の治療法だったことが伺えます。

参考文献

「図説歯科医学の歴史」マルヴィン・E・リング著、谷津三雄他訳、西村書店

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